kintone無料お試し前に考えておくこと

 kintoneは金額的にライトコースが1人780円スタンダードコースでも1,500円からで、最低利用5人から始められるため、最初の敷居が非常に低く中小企業のデジタル化の第一歩としてはおそらく最有力の選択肢となるでしょう。
また、何度でも試せる30日間の無料お試しや、サポートツールも非常に充実しており、CMのイメージも相俟って「これなら上手く出来そうな気がする」気がしてしまうのだと思います。

ただ、実際にはお試しで挫折してしまうケースもそれなりにあるようなので、お試しを始める前に考えておくことをお伝えしていきます。

目次

1。協力者を見つけておく

 自分の周囲の数人を対象に小ぢんまり始める分には特に問題ありませんが、やはり業務の課題を解決しようと思うと多かれ少なかれ他の部門との関わりが発生するでしょう。その時に協力してもらえなければ、いくらうまく行きそうであってもほとんどの場合、そこで止まってしまいます。もちろん程度問題ではありますが、仕事のやり方を変えることに積極的な人は多くないということは覚えておいてください。同じ熱量とは言わずとも、考え方に共感し一緒に改善を変えることができる人を関係の部署に探しておくことはとても大事なことになります。たとえそれが社長プロジェクトであっても、です。

2。実現したい効果、達成したいことを明確にする

 kintoneがどんな優れたツールであっても、勝手に効果を上げてくれる訳ではありません。
お試しで挫折してしまう理由の1つが、「やりたいことが明確でない」です。
もちろん、そこまで曖昧でなく「この業務のこの流れの効率を上げたい、無駄をなくしたい」など明確だ、ということも多いでしょう。しかし、それでもまだ足りないのです。その状態でアプリを作り始めると、途中で何がなんだかわからない状態になってしまいます。そして、やっぱりアプリ構築は難しいという理由でやめてしまいますが、本当の理由はもっと手前にあるのです。実現したいことの解像度をできるだけ上げて、なぜその無駄が発生しているか、どうなればそれが改善するのか、を考えてみましょう。

3。簡単で良いので業務フローを書いてみる

業務フローなんて聞くと、「うわっ難しそう」と構えてしまう人もいるかもしれません。しかし難しく考える必要はないのです。その仕事は何を起点に発生して、どんなデータが必要で、それが次の担当にどのような方法で渡されて、最終の必要な部門まで流れていくか、それを丁寧に追ってみてください。
 フォーマットもwebを探せばいくらでも出てきますが、最初はこだわる必要もありませんし、正しい書き方がある訳でもありません。関係者の認識が合わせられれば良いのです。まずは大きな流れを押さえて、そこから部分部分を砕いて細かくしていけば分かりやすいと思います。最初から細かくしすぎると途中で疲れて後半が荒くなりますから、大雑把なところから始めましょう。これを「粒度」と言いますが、最初は大きな塊に分けて段々と粒度を細かくしていきます。

ここまで出来れば実は8割方できたも同然です。kintoneの無料お試しに申し込んでアプリを作ってみましょう。
おそらくサンプルアプリやチュートリアルでも具体的なイメージが湧きやすくなっているのではないでしょうか。また具体的な目標があればkintoneのサポートの方への質問の仕方も変わってきますし、実現の可能性がぐっと高まります。
小さな業務から始めてみましょう。小さくても成功した、業務が楽になったと思える事例があれば、周囲の協力度も変わってきます。

デジタル化の必要性は今後も上がることはあっても下がることはないでしょう。しかし、どんなに大きなプロジェクトでも、基本的な考え方は同じです。地道に業務を見直し、協力し合ってみんなが幸せになる道を進めるかどうか、それが成否を決めるのです。

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